加美区特産品の、匠



播州百日どりを使った「とりめしの具」など
特産品ごとに語りつくせない物語がある。
ふるさとの味を、想いを、広く届けたい。




この町で初めて道の駅が設置されることになったのをきっかけに、地元のものを使った特産品をつくろう!と、平成7年より中山間地域活性化事業の一環として「かみ特産品開発講座」が始まりました。講座の先生として東洋ナッツ食品株式会社より松延氏を迎え、11グループ58人が受講し、約1年間かけて商品を開発。完成した特産品は、平成8年10月にオープンした道の駅で販売を開始しました。
講座は第2期、第3期と続き、受講したグループが主体となって「かみ特産品クラブ」が設立されました。親身になって様々なことを教えてくれ、挫折しそうになったときも励まし続けてくれた松延先生は第1期を終えた後、亡くなりました。
今でも先生のことを思い出すと涙が止まりません。






かみ特産品クラブでは、播州百日どりをはじめ、鹿肉や紅茶、そば、フルーツなど、地域の素材を生かした多くの食品をつくっています。
平成8年当初から販売されている特産品のひとつが、播州百日どりを使った「とりめしの具」。地産地消にこだわったこの商品は、兵庫県認証食品加工の部第1号として認定され、平成10年に兵庫県知事賞、平成11年に農林水産大臣賞、その後も数々の賞を受賞しました。
私は「かみ特産品クラブ」内の「みつばグループ」に所属しています。グループごとに様々な素材を使った特産品開発を進めていますが、私が以前、農協に勤めていた際にたくさんの人が播州百日どりの養鶏に力を注いでいた現場を見てきたこと、加美区(旧加美町)で昔から養鶏が盛んだったことから、みつばグループでは播州百日どりを使った特産品開発に力を注いでいます。
食品づくりで大事にしているのは、地元のものを使うこと、そして子どもに食べさせたいと思えるものをつくること。もちろん、無添加にもこだわっています。工場で大量生産された食品が流通する時代ですが、母がごはんをつくっている音が台所から聞こえたときに感じる愛情は、食べるものを大切だと感じる想いに似ています。私たちができることは、母の味、ふるさとの味を食品づくりに反映させ、多くの人に届けることだと思っています。






かみ特産品クラブの各グループには、それぞれ語りつくせないほどの物語があり、ひとつひとつの特産品に物語や想いがつまっています。
私も、松延先生や農協でいっしょに働いた仲間の想いを引き継ぐんだという気持ちはいつまでも忘れません。
最近では、新しく特産品にブルーベリージャムが加わり、まだまだ新たな特産品開発に取り組んでいます。地域に根付き、たくさんの人に愛される特産品をこれからも広く届けたいと思います。


  かみ特産品クラブ

●住所
〒679-1211
兵庫県多可郡多可町加美区寺内251(特産品開発センター)

●TEL・FAX
0795(20)1263

●主な販売店
「道の駅 杉原紙の里・多可」「ラベンダーパーク多可」
「道の駅 山田錦発祥のまち・多可」「北播磨おいしんぼ館」
など


みつばグループ公式サイト
http://mituba.jp/



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