加美区清水集落で奥山地蔵盆が行われました
8月25日(土)から26日(日)にかけて、加美区清水集落で奥山地蔵盆が行われました。
国道427号線沿いから加美区清水集落に入り、山の中へ吸い込まれるように車で約5分間、林道を奧へ奧へと進む。途中、駐車場らしき広場に車を止め、更に5分程度、急な山を登っていく。
山上では薪の煙の中で、かすかに揺れるぼんぼりと、山上から流れてくる水音が相まって何とも言えぬ雰囲気が漂っていました。
その昔、当集落にある雲門寺開祖によって境内に薬師如来と地蔵さんがお祀りされたそうです。その一つの薬師如来は通称『いぼ薬師』として有名で、遠くは大阪や神戸の方から『いぼ』を治しに来られています。わらで作ったホウキを持ち帰り、いぼの部分を何回もそのホウキで撫でると不思議にも治ると言われています。
なるほど、お地蔵さんをお祀りしてある横には背丈30㎝ほどのわらホウキが何本か奉納されていました。そして、右横に置かれた箱の中には、イボが治ったことの報告と感謝の気持ちが書き連ねてあるノートが置いてありました。
さて、祠とは反対側に約8畳ほどの広さを持つ小屋のような建物があります。当集落は約100戸からなりますが、この地蔵盆の初日には4軒ごとに、この小屋に泊まって次の日の参拝者をお迎えするそうです。夜は蚊やムカデなどとの闘いだとか・・・。
しかし、ずっと昔からこの風習を守り続けている村人達。また、この場所には1年に一度、この地蔵盆の日にしか来ないという子ども達も、毎年この日を楽しみにしていると言います。
文字通り『奥山』のお地蔵さん。今年も集落の皆さんによって、大切にお祭りされました。
- 投稿者:企画情報課
- 日時:11:55