弓矢で鬼を射抜き 幸願う 加美区箸荷集落で百々手祭り

 加美区箸荷集落の大歳神社で2月11日(月)、伝統神事『百々手祭り』が古式ゆかしく繰り広げられました。
 五穀豊穣や産業発展などを願う新春の行事で、境内では弓矢の儀式やもちまきなどが行われました。
 百々手祭りは立春後、稲作など農作業が始まる時期に合わせて、昔は2月の卯(う)の日に行われていました。弓矢を放ち、四方の魔をはらう神事で、同集落は古くから祭り当番にあたる「御頭」7人を決め地域ぐるみの活動としてきました。
 儀式に使う弓矢は、御頭が青竹で手作りしたものです。的には中心に「鬼」という文字が書いてあり、その上を黒く塗りつぶし、神殿から約15㍍離れた位置に立てます。
 矢で的を射抜くことで悪を撤退させ繁栄などを授かるといわれており、張りつめた雰囲気の中、的を狙って13本の矢が放たれました。
 放たれた矢を家に持ち帰ると幸福を呼ぶと言い伝えがあり子ども達が競って取り合いました。

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