『ウ・バラバラ』で元旦を祝う
1月1日元旦、八千代区下三原の貴船神社で、村人約20人が、シキミの小枝に藤のツルで作った鎖状の輪(3輪)と新米をくくりつけて行う珍しい神事が行われました。
これは、江戸時代・天明年間(1781~89)の飢饉の際に、雨乞いと豊作を祈念したことに始まったとされる『雨散散(ウ・バラバラ)』という神事です。
午前10時、シキミの枝を持った村人達が神前に整列し、当番の神主が厳かに祝詞を読みあげました。 その後、当番の神主が、お神酒盃に入れたお神酒を神前から氏子の頭上に降りかけ、村人達は一斉に『ウ・バラバラ』『ウ・バラバラ』と唱えました。お酒は、一昨年12月、地元の有志が地域のお米を使って完成させたオリジナル酒。その名はずばり『雨散散(う・ばらばら)』。
なんでも、このお神酒の滴がシキミに沢山着いた方が良いと言われており、村人達は降りかけられるお神酒に向かってシキミの枝を上下させました。
約5分ほどで終了した後、炊いたご飯を山盛りに装った4つの椀を当番4人がそれぞれ手に持ち、村人達に少しずつ分け与えました。4つの椀は、貴船さん(同神社お祀りの神様)、八幡さん(同神社お祀りの神様)、日天さん(太陽神)、月天さん(月神)と呼ばれており、村人はそれぞれの椀からもらったご飯から加護を得ようと丁寧に食べました。
なお、このシキミは各自家に持ち帰り、雨戸付近に挿してその年の豊作を祈ります。
- 投稿者:企画情報課
- 日時:13:02